魔法にかけられて
“それなり” と “なんとなく” を
繰り返して僕は今立派な大人になれたかい
20歳になった僕は冷めない夢の傍観者
優しくも誇らしくもない
上手くいかないことばっかで
泥酔して記憶を無くして人に迷惑をかけた
不老不死になって死ぬような英雄に憧れていたのさ
今じゃ全部ダメになった
今日は不毛な日だったから明日も同じだろう
思えば昨日もそんな感じだったな
僕は今、魔法にかけられて 嬉しくなって
だけど今、魔法にかけられて 泣きじゃくって
ほら、ずっと冷めないのさ
レコードは回り続ける
みんなそんなに生き急いでいったい何処へ行くというんだろう
ああ、そうだ僕も行かなくちゃ
追われるように走ってやっと辿り着いた場所は
誰もいない、誰も待っていない
少年が必死で追いかけるボールはまるで僕だ
夕暮れの公園に忘れられ置き去りのまま
他人と違う答えを探すのは大変だから
平凡な誰とも違えぬ道になれた頃
僕の部屋のレコードプレーヤーが
悲しそうに咽び泣いた
理由なんて何も無いけどなんかつまらない
時代は変えなくていい 僕の心を変えてよ
僕は今、魔法にかけられて 死にたくなって
だけど今、魔法にかけられて もっと生きたい
ほら、ずっと冷めないのさ
レコードは回り続ける
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