初体験
ふやけ切った午後 ぬるくなったコーヒーに感情移入している
役ただずの今日は 必要以上に人生を難しくする
愛や嗜好だけが自分を一貫させるが
そんな感情にさえ良心の呵責を見出してしまう
永遠を信じた彼女 終わりの日のことを考えている彼
疑心暗鬼のまま話すふたりの本心は言葉で霞んでいく
有刺鉄線を掴んで 鋭い痛みが走った
笑って見せたのは 心と体を比べてみたかったから
裏切りを許せるような柔軟さは無いけど
それすらも建前 終わらせるきっかけをただ探しているだけ
初体験後に見た 夕方の懐かしい教育番組で
動物が楽器を鳴らして 永遠の一瞬をその時僕は見た
僕は確かに見た おどけて見せたら
君は笑っていた
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